5.僕の日常-昼・夜-


こんにちは、アリーだよ。
えっと…前回朝のお話をしたから、次は昼間と夜のお話をするね。

キョーコちゃんと蓮はね、朝そうしてのんびりと過ごした後、一緒に出る事もあればどちらかが早い事もある。
いつもね、二人ともちゃんと「いってきます、いいこにしてて」って僕にちゅうをして御挨拶をしてくれるんだよ。
そのあと蓮とキョーコちゃんもいってきますの御挨拶してる。
あ、僕はもちろんえらいからね、邪魔しないんだよ。

今日は二人とも出て行ってしまった。

僕は昼間はね、お家をしっかりと守ってあげてるんだけど、いまいちそこの所を蓮は分かってくれてないんだよね・・・・。

あっちこっち見て回ったあと、いつものお気に入りの場所にあるクッションに座って、置いてあるモノを転がしたりして遊ぶ。

そうするとたまに人が入ってきてね、うるさい音でおそうじをして行くんだけど。
僕はその時その人の後ろについて歩いて、見張っておくのね。
だって、僕のお気に入りの場所も動かしちゃうんだもん。
動かしそうになる前に、じゃまする。
蓮もキョーコちゃんも僕の「すき」はよく分かってくれているから…お掃除しても元に戻してくれるんだけど。
最近はようやく分かってくれたのか、その人も動かさなくなったよ
やったねv

で、その人がキレイにして帰ると、僕はキョーコちゃんが用意しておいてくれたお昼を食べて、蓮の部屋へ行って日向ぼっこをする。


んーーーーー・・・あったかい。


で、気付くともう夕方になっちゃう。


おひるねをして元気になった僕は、おうちの中をまたあっちこっち見て回わる。
夕方を過ぎてから鍵を開ける音とドアを開ける音がしたら、僕は玄関まで走ってお出迎え。


今日はキョーコちゃんが先に帰ってきたよ。


「アリーただいま。今日もいいこにしてた?」
「ナゥ」
「よしよし、じゃあご飯にしよっか。」


いつも先に帰ってきてくれた方が僕にご飯をくれる。
たまにね、夜遅くなっても帰ってこないときは…僕は我慢して寝ちゃうんだけど。

で、朝と同じで僕がゆっくりご飯を食べている間に、キョーコちゃんはご飯を用意しにいく。


蓮の帰りは遅いよ。


だからキョーコちゃんは、僕とずっと一緒。
どんな時もずっと一緒にいる。
ずっとね、僕の背中を撫でてくれたり、一緒に遊んだり、抱っこしてくれたり。

たまーに僕が先に寝ちゃう事もあるけど、キョーコちゃんが寝ちゃうこともある。
それぐらい遅い。

蓮がね、「やくしゃ」っていうのが忙しいのは分かるんだけど。
キョーコちゃんがそうやって先に寝てしまってから、たまに寝ぼけて呼ぶのはね、いつも蓮なんだから。ずっと一緒にいる僕じゃないのが、ちょっとくやしいよね。
でも蓮は僕の「御主人様」ってやつだからね。しかたないよね。

だからキョーコちゃんはね、いつでも蓮の事を想ってる。
蓮がキョーコちゃんを大好きなことはもうずっと昔から知ってるけど、キョーコちゃんが蓮を大好きなこともね、僕は知ってる。

でもね、二人が僕も大事にしてくれてる事も分かってるよ?
僕はずっと一緒に二人の傍にいるんだから。

「アリー、もう寝る・・・?」

キョーコちゃんの膝の上でのんびりしていたら、僕が眠たくなっちゃったのかと思ったみたい。
大丈夫だよって言ったけど・・・わかってくれたかな。
だって僕が先に寝ちゃったら、キョーコちゃんはずっと一人でこの後蓮を待たなきゃいけないんだもん。つまらないでしょ?


キョーコちゃんも分かってくれたのか、また「だいほん」っていうのに夢中になっちゃった。

ところで僕ね、キョーコちゃんがこれに夢中になると、いつもと何だか違うキョーコちゃんになっちゃうから、怖いんだよね・・・・。

だってさ・・・・ブツブツ言う言葉が怖い言葉だったりすると・・・・。

ほ、ほらっ・・・・・・。
優しく撫でる手がね、僕のしっぽで遊び始めて・・・夢中になればなるほど・・・・段々強くなって、最後には・・・・ぎゅって握るんだもんっ・・・・!!

「ナァァァァァ〜〜〜〜〜」
「あっ・・・・アリー・・・・ごめんねっ・・・またやっちゃった・・・・。」
「ナゥゥ・・・・」

あぁ痛かった。
んもう、キョーコちゃんじゃなかったら僕はきっと引っかいちゃうね。


蓮が覚える時は僕を抱っこしながら覚えるけど・・・あんまり変わらない。
おっきな手が気持ちよくて・・・・くやしいことに寝ちゃうんだけどね・・・。



それにしても、蓮は今日も本当に遅い。


蓮、早く帰ってこないと、キョーコちゃんまたさびしいって言うよ?
僕の前だけではね、キョーコちゃんは「ホント」を言う。
遅い日がずっと続いたりアメリカへ行ったりしてしばらくおうちに帰ってこないとね、僕に「二人だけだとさびしいね」って言う。

そんな時はね、蓮が帰ってくるとね、もう僕は邪魔できない。
とにかく、すっごい仲良しなんだから・・・・。
みんなに見せてあげたいよね。
キョーコちゃんが蓮にずっとぎゅってしててね、とにかくかわいいのっ!
蓮はもうめろめろだよね、きっと。
ふふふ、僕ね、そんな時蓮がキョーコちゃんに勝てない事も知ってるよっ。


「アリー・・・蓮は今日も遅いよ?もう寝なくて大丈夫?」

キョーコちゃんが一人になったらさびしくなっちゃうからね。
僕も頑張る。

僕は寝ないからね?
だってキョーコちゃんがさびしいって・・・・きっと言うもん。
僕が寝ちゃったら、キョーコちゃんはもっとさびしいもん。
だって、僕だってキョーコちゃんとずっと一緒にいるんだからっ。
蓮だけじゃないよ?


――ガチャリ……


あ、ドアが開く音がした。

「蓮だわ・・・」

キョーコちゃんも気付いて、すごく嬉しそうに僕を抱えてくれたよっ。
だからキョーコちゃんと一緒に、玄関までお出迎えをしに行ったのね。

「ただいま。」
「おかえりなさいっ・・・」

相変らず二人は仲良しだよね。
ちゅってしてた。

でもね、今日は口にしなかったけど・・・キョーコちゃんすこしさびしかったんだろうね。
だってちゅってしたあと蓮に擦り寄っていたから。
キョーコちゃんは僕を抱えていたから、蓮がキョーコちゃんと僕ごとぎゅってしてくれたよ。

「ごめん、予定より随分遅くなったね。」
「んーん。アリーがいてくれたから大丈夫。今日は頑張って起きててくれたの。」
「ナァァァウ」

キョーコちゃんは僕も一緒に頑張ったって事ちゃんと分かってくれたのかな?

「よしよし。アリー。もう寝ても大丈夫だよ。君が大好きなキョーコちゃんはこの後オレが一緒にいるから。」

えぇっ・・・・ずるいよ、蓮っ・・・・・。
僕も頑張ったのに・・・・・。

「ゥゥゥ」
「ふふふ。怒っちゃった。」

・・・あ、蓮が怖いぐらいにっこり笑ったよ・・・・。
こんな時は・・・・・。

「アリー?じゃあもうちょっと頑張ってみんなで一緒にお風呂に入ろう?」


な、なに、お、お風呂・・・・・????

や、やだっ・・・いいよっ・・・・・・・・・・。

「ナァァァァッ」
「あ、アリーっ・・・・こらっ・・・・暴れないのっ・・・」


キョーコちゃんの腕の中から飛び降りて、僕は自分の寝床へ向かった。
遠くから蓮が、「くすくす、アリー?綺麗にしてあげるよ?」と言ったけれど、もう無視無視。
僕はもう寝るからねっ。
お風呂はキョーコちゃんに入れてもらうからいいんだもんっ・・・。
蓮と入ると、蓮てば綺麗に洗いすぎるんだよねっ・・・・・。
風邪引いちゃうよっ・・・・。
二年間僕は耐えたんだからね、もう十分!

キョーコちゃんは優しく入れてくれるもん。
やっぱり僕はキョーコちゃんがだいすきvv


・・・・・あ。

じゃあ蓮はこのあとキョーコちゃんにお風呂入れてもらうのかな?

僕が一生懸命キョーコちゃんがさびしくならないようにって頑張ったのに・・・。
ちょっとずるいよね、蓮・・・・。


やっぱり明日の朝もキョーコちゃんだけ起こそっと・・・。