12 冬がはじまるよ









おひさしぶりだね、アリーだよ。

なんだか最近スゴク寒いね。みんな風邪ひいてない?大丈夫?
僕は元気だよ!


でもね、僕はめっきり冬が苦手。ロスに居た頃は、蓮が寒がりの僕の為に用意してくれた薄いベージュの「ブランケット」っていうのにくるまりっぱなしだったよ〜。



「アリー、アリー!!アリー?どこ?」



ニャ?キョーコちゃんがお呼びみたい。大好きなキョーコちゃんは一体何処にいるの?寒いトコだったら出て行くのちょっとヤダなー…。


「ナァァウ・・・(はーい・・・・)」


廊下は既に少し寒い・・・寒いよっ・・・。お部屋は何故か床があったかいから、快適なんだけどね。

「アリー!」


僕があまり入った事がない部屋の方で声がするんだけど・・・・。
なんかスゴク草のにおいがする部屋に、キョーコちゃんはいたよ。


「ナァ(なに?)」
「アリー!!アリーの好きなモノ作ったの!!」

何なに???僕の好きなモノ?


「おこた〜」
「ナゥ?」

ねぇ、「おこた」ってなに?僕が好きなモノなの?美味しい?


「おいで。」


キョーコちゃんが僕の身体を抱えてくれた。ソファーよりも低い椅子に座ったキョーコちゃんは僕をお布団の山の中に入れてくれた。

「ニャ??」

あ、あったかい〜〜〜〜〜!!!

「あったかいでしょ?アリー。にゃんこはおこたで丸くなる〜♪」

キョーコちゃんはおこたっていうこの布団の山の中に足を入れたり手を入れたりして遊んでる。僕はオレンジ色の世界の中で、キョーコちゃんに蹴られないように少し端っこに丸くなった。

ほくほく・・・・あったかい〜・・・。
オレンジ色のお布団の山の中は、スゴクいいところだね!
僕も大好き!!キョーコちゃんはやっぱり大好きvv


「アリー、おいで〜」


キョーコちゃんがお布団の山の間から中を覗きこんで、腕を伸ばしてくれた。
その腕の中に納まると、「一緒に丸くなろう?」といって、キョーコちゃんもその平らなクッションみたいなののうえに横になった。ちゅっておでこにちゅうしてくれて、僕の背中をゆっくり撫でてくれる。僕もキョーコちゃんの鼻を舐めてお返事した。


きょーこちゃんだいすき〜・・・・vvv



そして僕とキョーコちゃんは、一緒にお布団の山の中でうたたねをした。






「キョーコちゃん、キョーコちゃん、起きて。風邪ひくよ。」
「ん・・・・・」


蓮の声と共に、キョーコちゃんは目を覚ました。

「蓮・・・お帰りなさい。」
「この部屋使ってなかったのに、どうした?」
「日本の冬がはじまるからね、おこたを買ったの!」
「おこた・・・」

蓮がポケットからちっちゃな電話を取り出して、ピポパポ音を出し始めた。
キョーコちゃんは可笑しそうにくすくす笑ったよ。なんで?蓮、面白い事しているの?

「おこたはね、この暖かい机の事。日本の冬には欠かせないのよ?」
「へぇ・・・。」
「いいから、モノは試してみて〜〜!!足を入れて!!」
「うん・・・。」


蓮がお布団の山の中に足を入れた。

「あったかいね。」
「もちろん。おこただもん。」
「でも、ココから動きたくなくなるよね。」
「日本のテレビ視聴者の多くの人が、年末年始このおこたにあたりながら、蓮の年末ドラマを見るのよ?視聴者がその場から動きたくなくなる素敵なグッツなのよ。」
「ふーん・・・そういう使い方なの?」
「違うけど…あったかくて快適で、しまいには動かなくなるのよ…。」
「ふーん?今年はココで冬を過ごそうって?」
「せっかく日本に居るんだもの。使ってない和室があるなら、使ったほうがいいでしょう?」
「まあね・・・。・・・・・・・った・・・・。膝をぶつけた・・・・なんかソファに慣れているからかな、狭い。」
「くすくす・・・気をつけて。蓮用のサイズには出来てないから。」
「あったかいけど、さすがにおこたの中で添い寝はしてあげられないね。」
「そういう用にも出来てないの!!もうっ・・・。」

二人はのんびりとちゅうを始めちゃったから、僕は照れておこたの中に退散。だけど僕はオレンジ色の中で見てたよ〜。蓮とキョーコちゃんはちゅうしながら、指先を絡めて会話をしてた。仲良しだね!!やっぱり僕は照れて、蓮とキョーコちゃんの足を用心しながら、また温かいオレンジ色の中で丸くなった。

ぬくぬく・・・・ぬくぬく・・・・・。何かの草のにおいと、あたたかいお布団の中・・・この中なら僕、冬が大好きになりそうだよ!!!


「蓮・・・」


蓮とキョーコちゃんの足が急に無くなって、蓮の足とキョーコちゃんの足が一緒に中に入って来た。僕もう、見なくても分かるよ。蓮がキョーコちゃんをぎゅってしてるに違いないんだ。いつもソファーでするように、キョーコちゃんは蓮の腕の中で子供みたく背中を撫でてもらって、キョーコちゃんは蓮の後頭部を撫でてあげるんだ。


「キョーコちゃんもおこたみたいに・・・あったかいね。真っ赤で・・・。」
「私・・・な、なんだかっ・・・・・もうのぼせそう・・・・。」
「くすくす・・・・誘いすぎた?」
「蓮・・・。」
「かわい・・・。せっかくおこた買ってくれたから、オレは和室用の布団買おうか?くすくす・・・。」


蓮の手はキョーコちゃんのふくらはぎを柔らかく往復させて撫でていて、キョーコちゃんの手も、同じように蓮の太ももの上を優しく這ってる。



蓮の手が・・・・あ・・・・あのっ・・・キョーコちゃんの手がっ・・・ちゅってしてる音はいっぱいするしっ・・・・。



あ・・・あ・・・あのっ・・・・///。




あのね、ぼ・・・僕の二人の観察日記、今日はココでやめていい?目の前がぐるぐるしてきたよ・・・・。オレンジ色の中入りすぎたのかなぁ・・・・?


「ナ、ナァァウ・・・・」


僕は目の前がクラクラしたまま、よろよろとお布団の山をなんとか抜け出た。急に寒い空気に僕の身体はブルブルっと震えて、毛を逆立てた。そんな僕に気づいたキョーコちゃんは僕の身体を撫でて毛を直してくれたよ。


「アリー・・・やだ、アツイっ・・・でもこのまますぐに冷ましたら風邪ひいちゃう。」
「アリー・・・中にいたんだ・・・。入った事ないコタツに初めて入ってのぼせたかな?」


れ、蓮ヒドイっ!!!僕の存在忘れるなんて〜〜〜〜〜。
でも僕・・・せっかくキョーコちゃんと仲良しなトコ邪魔しちゃった・・・。


「ナァァ・・・(ゴメンね、蓮・・・)」


キョーコちゃんは一度部屋を出ると、僕の為にいつものブランケットを持ってきてくれた。そしてくるんでくれて、抱えて僕を寝床まで運んでくれた。

「ね、大丈夫?風邪ひかないでね。今夜はずっとこの中で動かないでね。また一緒におこたに入ろうね。」
「ナァ(ありがと〜キョーコちゃん!!)」
「おやすみ、アリー・・・・」


キョーコちゃんはぱたん・・・と和室のドアを閉めた。きっと、その足でまた蓮とあの暖かいオレンジ色の中に、入るのかな。あったかいかな?また仲良しになるかな?



しばらくして、おうちの中なのに手を繋ぎながら出てきた二人から見えたオーラはおこたの中と同じオレンジ色で、とってもあったかそうだったよ〜。


おこたって蓮とキョーコちゃんもいつもよりも更に仲良しになる、いいモノなんだね。僕もお気に入りの場所になったよ!!次はのぼせないように遊ぼうっと♪





*************




あのね・・・・蓮とキョーコちゃんは、「おこた」の中で本当に仲良しなんだよ。最近はずっと一緒におこたに座って、あの部屋にこもりっぱなし。


だけどね。僕・・・あの・・・「みかん」っていうのヤダー!!!!なんかね、ニオイが苦手っ・・・・。なのにキョーコちゃんと蓮が美味しそうに食べるんだよ。もうさ、おこたで二人だけで仲良しになる為に、僕を遠ざけてるとしか思えないよっ!!


もう、やっぱり蓮ばっかりキョーコちゃんいっぱいで、ずるいよねっ!!
僕もキョーコちゃんとおこたで仲良ししたいよ〜〜〜〜〜。
・・・・ナァァァァ・・・・・(ぐす・・・・)。

















2006.11.06


某FMでお昼頃マッキー氏の懐かしき「冬が始まるよ」がかかりました。懐かしさに仕事脳は止まり、代わりに妄想の神様が降りていらっしゃいました・・・・。この話は某様からのリクエストでお送りしましたvvといっても「炬燵・蜜柑・座椅子・子供抱っこ」というキーワードだけだけどね!!妄想おつむ、最近ホントいちゃこき度が高くなる一方で・・・どうしたらいいんでしょうか・・・(笑)。ちなみに猫は柑橘類が苦手、しっかりそこも突いてくれた某様に、しっかり作中に萌えアイテムとして使わせていただきましたv某様・・・どうでしょう?イメージどおりに行きましたか〜?(笑)。