ACT.86「ラブストーリーは突然に〜BメロC〜」感想的二次ネタです。被ったらゴメンなさい、の今だからできるモノ。それでもOKだという太っ腹な方だけ下記へどうぞ(苦笑)。見たくない方は見ちゃダメです(笑)。(次号で曲がる分にはいくらでもいいんですけど(笑)。)




大前提:きょこたんとの電話を切ったあと、ホテルでの蓮の内面って感じでしょうか?





























押し黙る時は、オレに何か伝えたい事がある時だと…もう一度思っていいだろうか。




HURRY UP!




電話を切った後すぐに席を立ち、スタッフに会いにいった。


仕事の事で無理を通すこと自体今までなかったから、スタッフはそんなオレ自身に驚いたようだった。


「仕事は完璧にこなします」、という一言で難なくOKが出た。



退室後、同席した社さんが少しだけ神妙な面持ちで話し掛けてきた。


「蓮。さっき・・・キョーコちゃんと電話してたんだろ?」

「・・・ええ。」

「軽井沢、ビンゴだった訳?」

「いえ。ただ・・・・・。」

「ただ?」

「念のためですよ。主役が早く行くに越した事は無いでしょう?」

「ふーん・・・・。正直に「心配だ」って言えばいいのにさ。飛行機の手配明日の昼便に変えておくからね。」

「お願いします。」





社さんと部屋の前で別れて、キーを差し込んでいると、向こうから隣部屋のモデル仲間がやってきた。やぁ、と軽く手をあげて、オレの前で立った。



「飲み途中だっただろ?持ってきた。」

「ありがとう。」

彼からグラスを受け取ると、彼は「何かあったのか?」と聞いてきた。

「なぜ?」

「いや、レンらしくなかったからさ。到底穏やか…とは言いがたかったたからね。彼女と喧嘩でもしたの?」

「くすくす・・・。そうじゃないよ。日本での本業のほうでね、何かあったかもしれないから。オレは主役だし、一応明日の撮りは前倒しでオレを優先で入れてもらって、すぐに東京へ帰るよ。」

「レンがいないと解決しない事なわけ?」

「・・・・・・多分。」

「明日別れたら次会うのは半年後かもね。でも、あんまり仕事仕事もいいけど・・・彼女もほったらかすなよ。じゃあ、おやすみ。」

「はは。ありがとう。おやすみ。」



差し込みっぱなしだったカードキーを引き抜いて、部屋に入った。手にしていたグラスをテーブルの上へ置いた。ふぅ、と一つ溜息が出て、どさり、と勢いよくベッドに腰を下ろした。携帯を開いて発着信履歴を眺めてみる。


――ここのトコの発着信履歴・・・・・・。


発信履歴と着信履歴だけ見れば・・・社さんからの連絡を除くと、彼が言うようにあの子はまるで自分の彼女のよう、だと思う。毎晩お互いに電話をかけて・・・・。不破のプロモとあの現場での彼女に対する表情を見て、自分の気持ちを鎮めたくて、何でもいいから声が聞きたくて、不意に電話をかけてみたくなったりして。気付けば発信を押していたりする。ダメだと思う意に反して身体が先に動き出す。





あの子が電話に出るときはいつも、オレに気を遣っているのだろう…普段の彼女よりも少し明るい。事務所の後輩としての当然の「礼儀」。その見えない心の壁が鬱陶しい。


以前・・・監督が倒れて電話をくれた際も・・・彼女の二回目は無言だった。そして、三回目はその無言はまるで関係がなかったかのように明るく振舞っていた。「電話をしているのに考え事」をしてしまう程、彼女の中では抱え込んでいることだろうに…。それに気付いてあげない限り、彼女はすぐに表には出さない。彼女がオレを気遣って・・・「何も無かった」というのはありえる事だし、不破の事で機嫌が悪くなったオレに、彼女が更に気を遣うのも分かる。


オレがいれば解決できるかどうか・・・・は、分からない。でも彼女は「オレに」電話をしてきたと、考えてもいいだろうか。非通知・・・にしているのに、オレに電話をして来て、そして今日も彼女は「押し黙った」。


今までオレに伝言を残して「無言」で切れてしまった時、必ずオレに言いたくても言えない事があった時だったようだから。


今回も十中八九そうだろう・・・。不破がいるのか、もしくは社さんが言うように、新人だから声が掛けやすいのか、若しくは、スタッフが…彼女にアプローチを掛けているか…。


二重に気になって・・・早く彼女の顔を見て、本当に「何も無かった」と・・・確かめたい。もし「何かがあって」からでは彼女は・・・・。


今もう一度、非通知の電話をかけたら彼女は…どうするだろう。
現場に着くまでずっと電話をかけて彼女の無事を確かめたくて。



けれど明日の撮影に集中できなければ…自分の足も周りの足も引っ張るし、ましてや彼女を助ける事など出来なくなる。



今はただ眠るしかない。



眠る為に口にしたグラスで氷がからんと・・・・音を立てた。




もう眠るから。だから……どうか、オレにもう一度…電話をしてきて。



「敦賀さん、実は・・・」でもいい。
オレを頼って。





そして、「大丈夫ですよ、敦賀さん。おやすみなさい。」と、いつもの明るい・・・声を聞かせて・・・。



















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2006.4.26


やりたかっただけですが・・・・すっきりv(苦笑)。